艶想 第5號

『艶想 第5號』プロ官能作家集団「与」・著

プロ官能作家集団「与」・著

(佐伯香也子、津村しおり、水戸けい、千賀つづら、楠織、霧野なぐも、音梨はるか、野々原いちご、中原楓、うかみ綾乃、深志美由紀・著)
出版社:株式会社 大航海
配信開始日:2026年3月20日
頁数:615(※1)
価格:1,250円(税込1,136円)
※1 1行36文字頁13行でレイアウトした場合の総頁数です。

あらすじ

「やばい」と「エモい」のその先へ!
作家が好きなことを好きなように書いたらこうなった!! 他では決して読めない愉悦文藝アンソロジー。深み、凄み、切れのある物語にますます引き込まれる新感覚官能文藝誌、第5号。
「与【あたう】」メンバーに加え、今回も強力なゲスト執筆陣が健筆、妖筆、艶筆を揮う、愛と欲望と快感のアンサンブル。心も身体も震わせながら、「毒書」で新しい絶頂体験を──

<目次>

『艶想』創刊一周年に寄せて           佐伯香也子
 機能と情緒。速度と余韻。ウェブと文芸。これらは二項対立ではなく、互いに気づきを与えながら螺旋のように絡みあい、日本の官能文化をより多様なものにしていくはずだ──

君とぼくの放物線                津村しおり
 バケツの底に足を置いて、ぼくはつま先立ちになった。これで、トイレの窓から外が見える。
トラックで見ている時よりも、ここからだと遠くなる。でも、見つめることを邪魔されない。人目を気にせず、先輩を見つめていられる。股間が、熱くなっていた──

夢見蛤                     水戸けい
 年齢も立場も関係なく、私そのものを宗太は見てくれている。まるごと、受け入れてくれる。すべてを、与えてくれる。確信に近い予感が怖くて、従姉という立場から変わりたくなくて〝お姉さん〟を続けていたのに──

薄氷とトロフィー                千賀つづら
 腰のあたりには、まだ快感の残滓がまとわりついている。少し体を揺さぶっただけでまた軽く達してしまいそうになりながら、わたしは両足で荒川の体を挟んでみた。彼は逞しい体を丸め、呆然とした表情でわたしのことを見つめている。──これだ。わたしは、これが欲しかった

ある少女の倒錯的日常              楠織
 最近ネットで調べて知ったやり方だけど、これがかなり気持ちいい。もちろん、このくらいの刺激でイっちゃうようなことはない。でもそのかわりに、じわじわと少しずつ快感が積み重なっていって、なんだかとってもエッチな感じがして、すごく興奮しちゃうのだ

みずちの唇                   霧野なぐも
 うっとりした陶酔を、舌を通して脳に流し込まれたようになった。頭がぼうっとして、気がついたら股間にねっとりと血が集まっていて、ペニスの隆起がズボンを押し上げていた。「……こうなったお×ん×ん、どうしたら一番気持ちいいと思う?」

奉仕の熟れ肌                  音梨はるか
 美乳を汚した精液は、なだらかな稜線を流れてピンクの乳首を白く染め、やがてポタポタと垂れ落ちた。フジタが言うようにあまりに淫らで、最高の胸シャだった。けれど快感はまだ終わらない。射精したてのペニスを、マリエが舌であやし始めたのだ

愛欲のゆえに                  野々原いちご
 沙央梨にとって、修平は今まで付き合った誰とも違う。食の趣味は合うし、身体の相性は抜群だ。外見だって、申し分ない。背が高くて、中肉中背。ぱっちりした二重の目に柔らかい唇。国立大学を出て、有名企業に就職し──結婚するなら彼しかいない

堕落の快楽〈読者投稿〉             中原楓
 ──その彼が、同窓会に参加する。自然と口角があがった。あれほど好きだった隆介が、どんなふうに年を重ねたのか気になる。彼に会うという、同窓会での大きな目的ができたのだ

湯気の記憶                   うかみ綾乃
 ビジネスホテルのバスルーム。備え付けのボディソープを掌で泡だて、ルウカが透の胸を洗っている。生まれて初めて来た東京。初めて泊まるビジネスホテル。そして勢いで呼んだデリヘル嬢──ネットで見つけた彼女はあまりにも初恋の英里奈にそっくりだった……

世界で一番近くて遠い              深志美由紀
 脱衣カゴの中に透のTシャツが無造作に放り込まれていることに気付いた。私はほぼ無意識にそれを拾い上げていた。顔を埋めて、すぅー、と鼻から息を吸い込むとほんのりミルクくさいような甥の体臭を感じる。甘い中に漂う、男の子の汗の匂い。僅かに野性的な雄の芳香……

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